2023年5月に広島で開催されたG7サミットに合わせ、国内各地の学校では、参加国の料理にちなんださまざまな「サミット給食」が提供されました。今回から7回にわたってそれらの献立をご紹介しますが、第一回目はドイツ。サミット関連で「都市大臣会合」が行われた高松市の取組みです。主菜はドイツの伝統料理である「アイントプフ」。「一つの鍋」という意味のこの料理は、ソーセージの他にジャガイモやニンジン、タマネギなどを入れて煮込んだ庶民的なスープで、味付けや食材などが家庭ごとに異なっているということです。この給食のアイントプフは、ウィンナーにジャガイモ、ニンジン、ズッキーニ、タマネギ、レンズ豆を加えた具沢山のスープで、味付けはコンソメ味でした。この日はその他にフランスの「キャロットラペ」(ニンジンのサラダ)や、コッペパンにはカナダの「メープルシロップ」、そしてデザートにはイギリスの「紅茶ゼリー」が出されていました。この高松市の場合、「サミット給食」としては5種類の献立が用意され、高松市内の全ての市立小・中学校で2回ずつ提供されたということです。G7サミットとの関連はありませんが、学校給食でドイツ料理を出している事例としては、東京都文京区の「ドイツ料理の日」があります。ドイツのカイザースラウテルン市と姉妹都市提携を結んでいる文京区では、子供たちに食を通じてドイツ文化を体感してもらうことを目的としてこの日を制定し、様々なドイツ料理を出しています。メニューはその年によって変わりますが、ある年の給食の場合、アイントプフに加えて、カレーブルスト(カレー味のソーセージ)やザウワークラウト(キャベツの酢漬け)風サラダなどが提供されたということです。