風邪を引いたり、インフルエンザにかかったりと、冬はとかく健康を害しやすい季節です。風邪やインフルエンザが冬に流行するのは、原因となるウイルスが低温や乾燥した環境を好むということがありますが、一方では、寒くなることで人の活動量が減り、免疫力も低下する傾向にあるからです。免疫力の低下を防ぐためには様々な方法がありますが、栄養面では体内のビタミンDを増やすことが効果的と言われています。ビタミンDを増やすには2つの方法があり、ひとつは日光にあたること、そしてもうひとつは食事などによって体内に摂り込むことです。近年の美肌ブームにより、特に女性の間で極端に紫外線を避ける傾向にありますが、実はそれがビタミンDの欠乏につながります。ビタミンDは、太陽光が皮膚にあたることによって腎臓で作られることが知られていますが、ここでのポイントは、ガラス越しとかではなく、直接皮膚にあたらないと効果が出ないということです。一方、食事によってビタミンDを増やす場合、植物由来のビタミンD2と動物由来のビタミンD3の2種類がありますので、その違いを理解してとることが必要です。ビタミンD2は、干しシイタケやキクラゲなどのキノコ類に多く含まれています。ビタミンD3は、イワシやサンマ、サケなどの魚類に含まれています。どちらも油脂に溶けやすい脂溶性ビのため、動物性食品の方が吸収しやすいのですが、キノコ類は炒め物や揚げ物など油を使った料理にして吸収率をアップさせることができます。また、ビタミンDは、カルシウムの吸収を促して骨を丈夫にするという効果もありますので、冬の健康対策だけでなく、常に意識して増やすことを心がけたいものです。